カリウムと夏バテについて

季節の健康情報 第17回

暑い日が続いておりますが、健康状態はいかがですか。特にこの季節は汗を多くかいて体内のミネラルバランスが悪くなり、気分がすぐれないばかりか風邪などひいて体調管理が難しくなります。今回は最近のように暑い日が続く夏に不足しがちなミネラルである「カリウム」にクローズアップしていきます。

カリウムは多くの食品に含まれ、人の栄養素としては不足を起こしにくいと言われています。しかし、夏は高温環境に体がさらされ大量に発汗する事で、カリウムが汗とともに失われます。

カリウムの体内での働き

カリウムは体内ではナトリウムとともに細胞内外の出入りにより神経の情報を伝え、筋肉の収縮を助ける働きをしています。また、カリウムはナトリウムと相反して浸透圧を調節し浮腫を防ぎ血圧を下げます。筋肉のエネルギー作りにも欠かせません。さらに心臓の拍動の調節にかかわり過剰でも、不足でも不整脈を発生し、時には致死的となる事も有ります。

夏バテ

夏には、汗とともにカリウムが失われ不足状態となり易く、カリウムが不足すると筋肉の収縮がスムーズに行かなくなり、そのため筋肉の力が落ち全身の脱力によるだるさが現われます。胃腸の働きも低下し食欲不振・吐き気・ムカツキ等が出ます。

夏バテの状態です。カリウム不足がその原因の1つであると言えます。更にカリウム不足が深刻化すると血圧上昇・むくみ・不整脈・心伝導障害へとつながります。

夏バテ解消

発汗による水分の補給には塩分も一緒にとるように言われていますが、塩分いわゆる、ナトリウムだけでなくカリウムも同時に取ることで体の夏バテを防ぐ事が出来ます。

水分補給を牛乳で補うことでナトリウム・カリウム・その他牛乳中の栄養素(牛乳は完全栄養食に近い)・カロリーも補給が出来、夏バテには効果的です。最近は、カリウムが添加された食塩等があり、カリウムを補う事で高血圧を改善し、高血圧合併症のリスクを下げることを目的としていますが、これを使用することで簡単なカリウム補給もできます。野菜、果物、豆類、海藻、きのこ類、穀類、魚介類、肉類等多くの食品にカリウムは含まれますが、煮る事で1/3近いカリウムが失われます。また、食塩の取りすぎ、ストレス、アルコール、コーヒー、甘いもの等もカリウムを減らします。旬の夏野菜や果物をそのまま生で多く取る事でカリウム補給が可能です。夏は夏らしく乗り切る事で夏バテも解消できるようになっているようです。

カリウムが多い食品

カリウムの摂取量に決まりはありません。上記で述べましたがカリウムは、主に野菜類(アスパラガス、ブロッコリー、ほうれん草など)、いも類、果物類(プルーン、干しあんず、バナナなど)、海草類に多く含まれています。こうした食品を積極的に食べるようにして、バランスの良い食事を目指しましょう。ただし、腎臓が悪い人がカリウムを多く摂取すると「高カリウム血症」になり、血圧の上昇を招くことがありますのでご注意ください。

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(2011.08 薬剤師 南)